FXトレードにおいて、フィボナッチ比率は頻繁に使用することになるため、十分に理解しておくことが重要です。
フィボナッチはテーマが幅広く存在しますが、ここではリトレースメントとエクステンションに焦点を当てます。
まず初めに、「フィボナッチ」という名称は、イタリアの数学者であるレオナルド・フィボナッチ氏が発見した法則「フィボナッチ数列」からきています。彼は、宇宙にある自然界を描写する比率を求める簡単な数列を発見しました。この比率は次の数列から算出されます。
0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233…
この数列は0から始まり、次に1を足して1を算出することで派生します。その後、2番目と3番目の数字を足すこと(1+1)で4番目の数字「2」を算出します。
最初のいくつかの数字を除き、ある数字と次に続く数字の関係を見てみると、どの数字も次の数字の0.618倍になっています。(34 ÷ 55 = 0.618)
また、ある数字と2つ後の数字を比べると別の法則があり、どの数字も2つ後の数字の0.382倍になります。(34 ÷ 89 = 0.382)
これらの比率は「黄金比」と呼ばれおり、非常に重要な数字であるため、理解しておく必要があります。
それでは、本題に入っていきましょう。
フィボナッチリトレースメント
フィボナッチリトレースメントとは、上昇トレンドでの押し目や下降トレンドでの一時的な戻りの目標価格を判断するテクニカル指標です。
フィボナッチエクステンション
フィボナッチエクステンションとは、目標の利益を設定したり、プルバックが終了した後に価格がどれくらい動くかを予測する際に使用するテクニカル指標です。
これらの計算は、全てソフトウェアが処理してくれるため、計算方法を知っておく必要はありません。しかし、テクニカル指標の基本的な理論については理解しておくほうがいいでしょう。
フィボナッチリトレースメントは、レジスタンスレベルやサポートレベルとして利用します。多くのトレーダーが同じレベルを見て取引注文を入れるため、サポートレベルとレジスタンスレベルは自己実現的な予測になりがちです。
また、フィボナッチエクステンションは、利益確定レベルとして利用します。上記と同じように、かなり多くのトレーダーがこのレベルを見て取引注文を入れるため、このツールも自己実現的な予測によって機能する傾向があります。
ほとんどのチャートソフトには、これら2つのフィボナッチツールが入っています。フィボナッチレベルをチャートに適用させるには、スイングハイポイントとスイングローポイントを見つける必要があります。
スイングハイ
ローソク足の左右に2つ以上の低い高値をもったもの
スイングロー
ローソク足の左右に2つ以上の高い安値をもったもの
難しくても心配はいりません。次のレッスンでは、さらに詳しくリトレースメントとエクステンションについて説明します。フィボナッチツールを使った利益を得る方法について見ていきましょう。